社労士として活躍されている北村先生が著者ということで、この本を読んでみました。
2009年11月20日初版と10年以上前の本ですが…。
章立てとしては以下のとおりです。
- 第1章 資格業でお金持ちになる人、貧乏になる人の違い
- 第2章 資格業で成功するための「はじめの一歩」
- 第3章 資格業でもっと成功するための7つの習慣
- 第4章 資格業で1800万稼ぐためのQ&A
本書のタイトルにある年1800万円(年商)の意味合いとしては、北村先生の経験則からも資格業で安定した事務所経営ができる基準として年1800万円(年商)を目標とすべきであるようです。
また、本書当時の日本人の平均総労働時間が1800時間程度ということで、1時間=1万円として時給を得ることで年1800万(年商)を確保する仕組みを指南されています。
その年1800万(年商)を達成するためのマインドであったり、資格業としての取り組み事例等を本書で具体的に紹介されています。
さらっと読める内容でありながら、参考になる部分も多かったですね。
特に考えさせられた点としては、社労士として資格を保有していても、それだけでは仕事は安定的に取れないということです。
当然と言えば当然ですが。
何を専門に、あるいは強みとして同業他社と差別化を図るのかが重要になります。
また営業は外せない要素であり、そこに苦手意識があると資格業としては限界がある気がしました。
本書にて好事例として紹介されている社労士の先生(経営者)のアプローチ等を見ると、専門的な知識やスキルを前提に、営業が強く、かつ得意な面が垣間見えました。
私としては銀行員時代に営業をみっちりと鍛えられたので、苦手意識というか抵抗感はないですね(笑)
その営業の前に、まずは社労士としてしっかりとした知識やスキルの蓄積が最優先ですが。
その他、本書では成功事例として取り上げられている社労士のうち、地方で独立開業して2年で年商1000万円を達成したとされる先生が紹介されてます。
興味本位でその社労士の先生を調べてみると、雇調金の不正受給で逮捕されていました(笑)
本書ではシンデレラストーリーとして褒め称えられていますが…。
その先生は社労士の資格を持っているだけで、実務経験がなく、かつ社会人としてもキャリアから何が強みかが分からないのに、年商が急増していることを勘案すると胡散臭いです…。
結果論ですが。
つまりは、砂上の楼閣だったということですね。
本書を読むことで、資格業としてどうあるべきなのか、あるいはどうありたいのかを考えさせられる良い機会となりました。
出版年は古いですが、現時点でも参考になる部分は多いと思いますので、気になる方は手に取ってみてください!