私は大学卒業後、新卒採用枠で某都市銀行に就職しました。
世間一般では、銀行業界の将来はお先真っ暗といった感じで叩かれることが多くなりつつありますが、新卒人気企業ランキングにおいては、都市銀行の人気にはまだ陰りがないように思えます。
事実、メガバンクをはじめとした都市銀行は新卒人気企業ランキングの上位100社以内には間違いなくランクインおり、ランキング調査会社によっては、上位30位以内にランクインしていることもあります。
やはり都市銀行は世間体のよさが根強いのかもしれません。
今回は、そういった環境下にある都市銀行に私が就職した理由をお伝えします。
お恥ずかしい内容ですが、ひとつの事実としてご参考にどうぞ!
都市銀行に就職した理由とは?
私は以下3点の理由で都市銀行に就職しました。
軽率ながら人生の大きな選択ということで、今でも記憶に残っています。
①巨大企業といった意味での安定性の高さや世間体のよさ
これはよくあるパターンではないかと思います。
やはり巨大企業というだけでイメージはかなりプラスに働くと思います。
社会人経験のない大学生では特にその傾向は強まるのではないでしょうか。
私も安直にというか、周りにも流されて、巨大企業ばかりに目を向けていました。
トヨタ自動車やソニー、三菱商事などなど。
大学内でも「巨大企業=優秀」に近い表現のリーフレットや案内が多かったことも一因になったのかもしれません。
その結果、誰しもが知っているような企業に軒並みエントリーし、サクッとお祈りメール(不合格通知)を受けたこと数知れず…。
今思えば身の程しらずでしたね(笑)
ですが、最終的には運よく、巨大企業である都市銀行と生命保険会社の2社から内定をもらうことができました。
その2社のいずれもが、安定性の高さや世間体のよさといった、私の希望条件を満たしているものでした。
②「厳しい環境にあるからこそ面白く、成長できる」と信じたため
就職活動をしている時には、さまざまな企業パンフレットや業界紙などを手当たり次第、読んでいました。
日経ビジネスやプレジデントなどの社会人向けの雑誌にまで手を伸ばしていましたね。
それらの雑誌の中で、政治家であり財務大臣等の要職につかれていた中川昭一氏のインタビュー記事をたまたま目にしました。
その記事では、これからの銀行業界への提言がされており、その提言の締めの部分において、銀行業界は「厳しい環境にあるからこそ面白く、成長できる」と記されていました。
なぜかその当時は、その提言が印象に強く残ったと同時に、そのことを真に受けてしまっていましたね。
それが、都市銀行への就職を決めたひとつのきっかけになりました。
今思えば、その記事から都市銀行が単純にかっこよく見えたのかもしれません。
事実、非常に厳しい環境でしたが、それに比例して成長することができた実感はありますね。
③内定が早かったため
これもお恥ずかしい話ですが、内定が早く出たことも都市銀行への就職を決めた理由のひとつです。
今では6月1日からの内定出しがメジャーだと思いますが、私が就職活動をしていた当時は、4月1日から内定出しが行われていました。
そのため、業種を問わず、大手企業はこぞって4月1日には内定を出していた記憶があります。
私は4月1日の午前に都市銀行から、同日の午後に生命保険会社から内定をもらいました。
内定をもらった後、早く就職活動を終えたい気持ちもあったため、その日をもって就職活動を終えました。
ちなみに、2社とも内定と引き換えにその場で握手と就職する旨の口頭承諾みたいなステップがありましたね。
結果的には、悩んだ挙句、同日の夜に生命保険会社に内定辞退の連絡を入れました。
その連絡では、ものすごく怒られたことを今でもよく覚えています…。
内定をひとつのご縁としてプラスに捉えて就職を決めましたが、振り返ってみてもその選択に特段後悔はありませんでした。
さいごに
都市銀行に就職した理由3点をお伝えしましたが、記載のとおり、お恥ずかしながら本当に浅はかです…。
転職してしまいましたが、私自身のキャリア形成といった意味では、ご縁のあった都市銀行を選んでよかったと思っています。
さまざまな業界の知識も得られましたし、銀行員として財務諸表を読めることができるようになったことで見える世界が変わったように感じていますので。
また、体育会系の組織文化を叩き込まれたことにも感謝です(笑)
それはさておき、昨今の新聞やネット記事などにもあるように、銀行業界が厳しい収益環境に置かれていることは事実です。
ですが、銀行の中で働いていたからこそわかりますが、銀行にはものすごく優秀な方がたくさんいて、人材の宝庫だと思います。
それは転職した今の職場と比較しても一目瞭然です。
やはり、都市銀行は数多ある上場企業の中でも、新卒人気企業ランキングの上位に長く継続的にランクインするぐらいなので、学生時代から優秀な方々が集っています。
その優秀な方々が残っていれば、銀行業界の形が大きく変わったとしてもうまく新たな道を切り拓けるのではないかと思います。
今後、銀行業界は私が働いていた当時よりも増々「厳しい事業環境」になってくるでしょうし、それに応じて刺激的な変化が起こってくるのではないでしょうか。
異業種からの金融事業の参入も相次いでいますので。
ですが、そういった場だからこそ、一当事者として存在することによる成長確度は高まるような気がしています。
その意味では、都市銀行といった条件にはなりますが、銀行への就職もありなのではないかと、ふと思うこともあります。
引き続き、今後の銀行業界の動向には注視したいですね。
さらなる発展を期待して。
※追記事項になりますが、採用試験では上記3点の理由を度外視して、内定がもらえるよう相応の対応はしていたこともお伝えしておきます。