毎回視聴しているテレビ東京の「カンブリア宮殿」に基づいた一冊とのことで、読んでみました。
以下にて感想をお伝えします。
目次
Ⅱ 人を育てる
Ⅲ 時代の先を読む力
Ⅳ 逆境からの決断
Ⅴ 未来への戦略
Ⅵ 新年の経営
概要
「社員が怠けるのは社長の責任だ」(日本電産・永守社長)、「口はできるだけ小さく、耳をできるだけ大きく」(全日空・大橋洋治会長)、「関心があると、見える」(ドトールコーヒー・鳥羽会長)、「リーダーのない国は滅びる」(伊藤忠商事・丹羽会長)―。
人気番組『カンブリア宮殿』から、名経営者68人の「金言」を集めたスペシャル版。引用元:「BOOK」データベース
感想
本書は「カンブリア宮殿」のテレビ番組と同様に、村上龍氏と経営者の対談を通じた金言がコンパクトに切り抜かれています。
68人の名経営者による金言が目次にあるとおりにカテゴライズされており、非常に読みやすい構成になっていました。
また、村上龍氏の多様な切り口による経営者への質問がより一層、経営者の考えやスタンスを分かりやすく引き出しているように感じました。
表現ひとつにとっても、緻密に考えられているのかもしれません。
博識な小説家である村上龍氏のなせるわざですね。
本書で取り上げられている名経営者68人の金言の中で、個人的にはSBIホールディングスのCEOである北尾吉孝氏の金言が印象強く残りました。
具体的には以下のとおりです。
天命だと思えば気が楽。
うまくいくのが当たり前だと思わず、ほとんどのことはうまくいかないと考え、うまくいったらラッキー。
しかし、人生は徹底的に努力しないと天は味方しない。引用元:カンブリア宮殿 村上龍×経済人 社長の金言
北尾氏の今に至るまでの経験談を切り口として、上記の金言が紹介されています。
経験に裏打ちされた金言だからこそ、響くものがありますね。
「人生すなわち努力」と北尾氏は捉えて、常日頃から自分自分ができること、すべきことを最大限まで仕上げているようですが、それは言うは易く行うは難しだと思います。
頭で分かっていてもなかなか行動まで落とし込める方は少ないはずなので。
ですが、北尾氏はそれを長年かけて徹底した結果として今を築き上げていますので、ただただ尊敬するばかりです。
本書では上記のような金言に数多く触れることができ、名経営者の思考法や人生論など、幅広い気づきが得られると思います。
やはり名経営者は共通して、人並み外れた努力をされています。
もっと努力しなければいけない思わされるような発奮材料にもなる一冊としてオススメです。