「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」を読んでみました。
イクメンである職場の先輩からオススメされたのがきっかけです。
本書を読む前に、著者であるレイチェル・カーソンについて調べてみました。
「沈黙の春」しか耳にしたことがなかったので…。
レイチェル・カーソンを調べてみると、作家のイメージがありましたが、生物学者でした。
「沈黙の春」で有名になったように、環境保護運動のパイオニア的存在です。
そして、本書はレイチェル・カーソンの遺作としての位置づけになっていました。
本書の概要としては、幼い甥っ子であるロジャーとアメリカのメイン州の森の中や海辺を散策したり、星空を眺めるストーリーを詩情的に描いています。
子どもと大人で見える世界や感性の違い。
誰しもが大人になるにつれて失いつつある自然に対する神秘性や畏敬の念等、本書を通じて再認識することができました。
子どもの頃に持っていた純粋で無垢な心はどこへやら…。
きっと自分自身のどこかにあるはずですが。
ちなみに本書のタイトルである「センス・オブ・ワンダー」とは、「神秘さや不思議さに目をみはる感性」との意味合いになります。
字面を追うだけでもなんとなく分かりますが、本書を読むことでその意味の深さを理解することができると思います。
著者の意図も。
そして、人間が本来持っているであろう感性の素晴らしさに気がつくこともできるはずです。
本書はページ数が少ないため、あっという間に読了できます。
ですが、一文一文の表現や行間から見えてくる世界観は非常にスケールが大きいため、じっくりと読むような精読がオススメです。
10年後に読み返すと、また違った見え方で新たな気づきが得られそうな本です。