本書は「ひよっこ社労士のヒナコ」の第2弾になります。
社労士関連のお仕事小説ということで読んでみました。
前作に引き続き短編で構成されているため、サクサクと読めましたね。
以下、本書の概要と感想になります。
ご参考にどうぞ!
概要
短編の各タイトルとその内容(出版社情報)は以下のとおりです。
◆春の渦潮◆
雇用の新ルールで有期雇用から無期雇用へ! それでも辞めさせたい経営者。
◆きみの正義は◆
年齢を偽って働いていた未成年の従業員が、就業中に怪我をしてしまった!
◆わたしのための本を◆
人件費を減らすため、残業代を申請しないチェーン書店の店長。そんなのアリ?
◆藪の中を探れ◆
出張中に上司からセクハラを受けたという社員。しかし証言は食い違い……
◆らせん階段を上へ◆
介護問題で時短を望むも、経営者からはアルバイトに戻ることを勧められた!
感想
前作に引き続き、お仕事小説でありながらもミステリーの要素が織り込まれています。
ミステリーの要素については、短編でもありそこまで深堀りされているわけではありません…。
ですが、それ故にサクサクとテンポよく展開を楽しめます。
また、フィクションではあるものの、社労士としての仕事も垣間見ることもでき、面白かったです。
社労士として、経営者サイドに立つべきなのか、それとも労働者サイドに立つべきなのか等、ジレンマを抱える展開においては、実務の世界でもありそうな気がしました。
また、その際にどのように立ち振る舞うべきなのかを学ぶこともでき、参考にもなりましたね。
短編の各タイトルから見て取れるように、有期雇用の無期転換ルールや残業時間(時間外労働)管理等、社労士として取り扱う専門領域に触れることが多々あります。
そのため、社労士に興味関心がある方はより楽しめるのではないかと思います。
その他、本書の第1弾である「ひよっこ社労士のヒナコ」から読むと、主人公であり社労士でもある「朝倉雛子」の成長している姿が楽しめると思います。