労務管理のお仕事小説とのラベルに興味を持ち、読んでみました。
本書の表紙はアニメ感が強く、個人的にはチープっぽく感じましたが、内容はそうではありません(笑)
個人的には引き込まれるストーリーでした。
本書は、いわゆるブラック企業と呼ばれるような職場環境にあるアニメ制作会社で働く労務管理担当者が主人公になっています。
主人公は元々、大手企業の人事部の労務管理として働いていましたが、業績悪化のあおりを受けてリストラに。
そして、叔父の伝で再就職することになった、中小零細企業であるアニメ制作会社が舞台となります。
そのアニメ制作会社では、下請けとして事業を行っている中小零細企業の苦しさや難しさが描かれている一方で、そのようなアニメ制作会社でも、矜持も持って働く社員の姿もうまく描かれています。
主人公が労務管理担当者として、「ヒト」を取り巻く人間関係や職場環境の是正に向けて奮闘し、もがきながら成長していく展開は心打たれる場面も多かったですね。
本書のタイトルにもなっている「就業規則」の大切さも理解できると思います。
一部分かもしれませんが。
また、フィクションとはいえ、労務管理者としての仕事のやりがいを知ることもでき、改めて労務管理の大切さを理解することができました。
本書を読むことで、仕事や働くといったことを見つめなすことにもつながるはずです。