前回に引続き、厚生労働省の労働経済白書(令和元年9月27日閣議配布)で解説されている「働きがい」について、個人的に興味関心があった部分に触れたいと思います。
今回は「働きがい」と「休み方」(リカバリー経験)の関係性になります。
社労士試験でも労働経済白書対策になることから、ご参考にどうぞ!
「リカバリー経験」の定義
以下4点のことを指しています。
・心理的距離…例)仕事のことを忘れる
・コントロール…例)自分のスケジュールを自分で決められる
・リラックス…例)心身の活動量を意図的に提言
・熟達…例)自己啓発をして新しいことを学ぶ
令 和 元 年 版 労働経済の分析 -人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-〔 概 要 〕 厚生労働省
それら4点を指すような「リカバリー経験」(休み方)が出来ている場合には仕事の過度なストレスや疲労から回復し、その後の働きがいや労働生産性の向上を実現させる可能性が示唆されたようです。
つまりは、十分な休息といっても「リカバリー経験」を踏まえることが重要ということですね。
「リカバリー経験」の考え方
フローで説明されているため、それを引用してご紹介します。
①就業による疲労やストレスの上昇
②疲労やストレスによる「活力」の低下、個人の資源(心理的資本)の枯渇
③リカバリー経験(上記、定義内容)
④「活力」や「個人の資源(心理的資本)」の回復・向上による良質なパフォーマンス
令 和 元 年 版 労働経済の分析 -人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-〔 概 要 〕 厚生労働省
そのとおりですね(笑)
日本における「休み方」(リカバリー経験)の概況
リカバリー経験のうち、「心理的距離」については、約33.9%が「出来ていない」と自己評価しています。
一方で、「コントロール」は約16.3%、「リラックス」は約24.9%がそれぞれ「出来ていない」と自己評価しており、「心理的距離」と比較すると、それら2つは良い結果が出ていることが分かります。
一番の問題は「熟達」であり、約78.1%が「出来ていない」と自己評価しています。
この「熟達」の結果については、社会人が1日あたり6分しか自己啓発していないことにもリンクしていますね。
非常に良くない傾向だと思います。
この統計結果は社労士試験で狙われそうですね。
まとめ
今回取り上げた「リカバリー経験」は働く上でも重要なことだと思います。
集計結果として、「心理的距離」、つまりは仕事のことを忘れることができない人が約33.9%となっていましたが、個人的には少ない感じでしたね。
興味関心のない仕事をしているのであれは、この「心理的距離」は少しでも無くしたいですね…。
私の今がそうです(笑)
経営者だとこの「心理的距離」は必然的に「出来ていない」という比率が高まりそうな気がします。
最終的な経営責任を負っているので。
また、「熟達」、つまりは自己啓発をして新しいことを学ぶという面については、非常に大事なことだと思うので、ここはしっかりと「出来ている」と言えるような日常を過ごしたいと思います。
「熟達」を上げること=自己啓発をすることで、働きがいや労働生産性の向上にもつながります!